複合姓(ふくごうせい)とは、複合氏、ダブルネームとも言われ、「結婚後、夫と妻の姓を組み合わせて合体させた姓」のことを言います。

具体的な例で言うと、日本人の山田花子さんと外国人のマイケル・ジョンソンさんの姓を合体させた「ジョンソン山田」などを複合姓と言います。

この記事では、複合姓(ダブルネーム)のメリットデメリット、苗字を複合姓へ変更する手続きについて説明しております

※次の国名をクリック頂くとその国で複合姓が登録できるか確認できます。ご参考下さい。
アメリカ」「イギリス」「イタリア」「インド」「オーストラリア」「オランダ」「ギリシャ」「コロンビア」「スイス」「スウェーデン」「スペイン」「デンマーク」「タイ」「ドイツ」「トルコ」「フィリピン」「ブラジル」「フランス」「ペルー」「ベルギー」「ポルトガル」「ポーランド」「ロシア」「中国」「韓国

複合姓(ダブルネーム)とは?

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複合姓(ふくごうせい)とは、複合氏、ダブルネームとも言われ、「結婚後、夫と妻の姓を組み合わせて合体させた姓」のことを言います

具体的な例で言うと、日本人の山田花子さんと外国人のマイケル・ジョンソンさんの姓を合体させた「ジョンソン山田」などを複合姓と言います。

日本人が複合姓(ダブルネーム)に変更するには?

日本人同士の結婚では原則、複合姓(ダブルネーム)は認められていませんが、日本人と外国人が結婚した場合、「家庭裁判所」の許可を得て「役所」へ届出することで、戸籍の苗字を複合姓(ダブルネーム)に変更することができます

「役所」へは届出をすれば変更はできますが、「家庭裁判所」へは申し立てをしたからと言って必ず変更を認めてくれるというものではありません。

家庭裁判所の手続きは後程、詳しく解説します。

複合姓のメリットデメリット

複合姓にするメリットデメリットには、どのような点があるのでしょうか?

複合姓のメリット

メリット

①お互いの姓を子供に引き継げる

複合姓(ダブルネーム)にされる多くの理由は、夫婦お互いの姓を子供に引き継げるという点にあり、この点が大きなメリットと言えます。

夫婦別姓を選択し、その後子供が生まれた場合、日本の戸籍では子供の苗字は日本国籍の方の苗字となります。
そのようなこともあり、子供が生まれる際に複合姓を選択される方は多いです。

②婚姻関係の証明が楽になる

複合姓(ダブルネーム)にすることで、夫と妻の姓が入っているので婚姻関係を証明することが楽になります。
例えば病院で旦那様と面会する際に夫婦別姓だとその説明が求められることもありますが、複合姓にすることで夫婦で姓が一緒なので夫婦であることの証明が苗字のみですることも可能になります。

③旧姓を名乗り続けることができる

また複合姓(ダブルネーム)にすることで相手の姓を残したまま自分の姓を名乗り続けることができます。
職場で日本姓を名乗っていたり、日本姓で多くの人から認知されている人にとっては、日本姓を名乗り続けることができるのは大きなメリットと言えます。

④日本と海外で同じ姓を名乗る事ができる

日本での姓と海外での姓が違うことで入国手続きの際などにトラブルになったという話を聞きます。
複合姓(ダブルネーム)にすることで、日本と海外での姓が同じになり、トラブルを防ぐことができます。

複合姓のデメリット

デメリット

①家庭裁判所の手続きが必要となる

日本で複合姓にする場合、必ず家庭裁判所の手続きが必要となります
この家庭裁判所の手続きは、届出をすれば必ず認められるというものではなく、認められるためには家庭裁判所が「やむを得ない事由」があると判断する必要があります。
家庭裁判所の詳しい手続きにつきましては後述させて頂きます。

②改名後の手続きを各機関でしないといけない

複合姓に変更した場合、通帳や免許証を複合姓にするために届出が必要となります。
苗字を変更した場合、どこに届出をするかなどは、「名前の変更許可後の手続きを徹底解説」をご参考下さい。

③苗字が長くなる

夫と妻の苗字をどちらも書く必要があるので、公的な書類などフルネームで記載する必要がある場合、苗字が長くなり煩わしく感じる可能性があります。

苗字の変更手続き

家庭裁判所

戸籍上の名前を複合姓(ダブルネーム)に変更するには、家庭裁判所で「氏の変更許可申立」を行い、家庭裁判所から許可してもらう必要があります

家庭裁判所での詳しい手続きの流れは「【完全版】苗字・名前の改名手続きの流れ」もご参照ください。

どの家庭裁判所で手続きするの?

複合姓に変更する場合、どの家庭裁判所で手続きを行うのでしょうか?

手続きをする家庭裁判所

原則:申立人の住所地を管轄する裁判所

例外:日本に住所がない場合
→ 日本での最後の住所地を管轄する裁判所

再例外:申立人が日本に一度も住所を置いていない場合
→ 東京家庭裁判所

家事事件手続法:第226条,4条,7条
家事事件手続規則:第6条

原則は住所地の裁判所で手続きをしますが、日本に住んでいない場合には日本の最後の住所地で手続きを行います。

ご自身の管轄家庭裁判所が、どちらになるかは「改名手続きの管轄一覧」をご参考下さい。

必要な書類は?

書類

申し立てに必要となる書類として次のようなものがあります。

・申立書

・申立人の戸籍謄本

・収入印紙・郵便切手

・外国籍の方のパスポートの写し

・外国籍の方の同意書

※通称名を使用している場合

・通称名を使用していることが分かる書類


※日本に居住していない場合

・日本に最後に住んでいたことが分かる証明書
(除籍された住民票等、日本の郵便物等)

申立書

複合姓(ダブルネーム)に変更するには、氏の変更申立になります。

申立書は、こちらからダウンロードすることができますし、裁判所に行けば申立書をもらえます。
ダウンロードして使用する場合、白紙のA4サイズ程の大きさで印刷下さい。

戸籍謄本

戸籍謄本は、3か月以内に発行されたものを提出します。
海外に在住されている方など、戸籍の取得が厳しい方は、氏名変更相談センターで代行取得することも可能です。

郵便切手・収入印紙

家庭裁判所で氏を変更するのに、必要な費用としては、次の収入印紙・郵便切手代のみです。※家庭裁判所へ出廷するための交通費などは除いております。

家庭裁判所の費用

1.収入印紙800円
2.郵便切手200円~1500円ほど ※
3.許可後に収入印紙150円

郵便切手の金額は裁判所によって異なります。

郵便切手の金額を調べられたい方は、「【全国版】改名手続きでの郵便切手金額一覧」をご参考下さい。使用しなかった切手は、手続き後返却されます。

外国籍の方のパスポートの写し

外国人配偶者がいる場合、外国人配偶者のパスポートのコピーの提出を求められることがあります。
その場合は、顔写真、お名前などの載っている部分のみコピーして頂ければ、問題ありません。

外国籍配偶者の同意書

外国籍の配偶者の方の同意書を求められることがございます。特段、同意書に様式はございません。
こちらで同意書のダウンロードができますので、必要な方は無料でご利用ください。

通称名を使用していることが分かる書類

複合氏を実際に使用されているのであれば、その証拠資料を家庭裁判所へ提出します。
使用実績となる資料としては、裁判所の判断にもよりますが、次のようなものがあります。

通称名の資料実績

・公共料金の明細
・年賀状
・手紙
・結婚式の招待状、席次表(座席表)
・注文書・納品書
・成績表
・卒業証書
・メール
・契約書(契約相手には通称名であることを伝えておきましょう)
・名刺
・会社パンフレット
・新聞、地域紙(自分のことが掲載されているもの)
・健康保険証(会社が通称名で登録してしまうと発生します)

日本の最後の住所を証する書面

海外に居住の日本国籍の方が、名字を改名する場合、日本の最後の住所地が手続きを管轄する家庭裁判所になりますので、最後に日本のどこに住んでいたかを証明する必要があります。

最後の日本の住所地の市役所に、住民票を請求すれば、住まいは海外でも日本にいた際の住民票は発行してくれます。
ただし、日本の最後の住所地が記載されている住民票が欲しい旨を伝えなければ、単純に海外に住所がある住民票が発行されますので、ご注意ください。

複合姓への変更を許可してもらうには?

外国人

どのような場合、家庭裁判所は複合姓(ダブルネーム)への変更を認めてくれるのでしょうか?

複合姓に変更するための要件の1つとして、国際結婚した外国人配偶者の国で複合姓(ダブルネーム)の使用が法律上、認められているかどうかが重要となってきます

法律で複合姓の事が認められている国もあれば、イギリスのように法律で複合姓の事は定めていないが、使用が認められている国もあり、そのような国の場合、複合姓への変更が認められやすくなります。

また家庭裁判所では次のような点も判断していきます。

改名のポイント

1.改名の動機が正当であり、必要性は高いか
2.改名による社会的影響は低いか

具体的な理由をあげると次のようなものがあります。

複合氏に変更する際のポイント

・生活する環境で複合氏が一般的に使用されているか
・子どもがいる場合、子どもの福祉のためになるか
・複合姓を通称名として日ごろから名乗っているか
※通称名については「通称名とは?」をご参考下さい。

上記の内容はあくまで例です。
個別具体的に申立する理由は変わってきますので、それぞれの観点から改名の必要性を申立理由に記載する必要があります。

海外在住の場合、日本に何回行かないといけないの?

飛行機

海外在住の方が、改名申立から改名許可後まで、日本でする必要がある手続きは次の通りです。

日本でする必要がある手続き

①戸籍謄本、住民票等の取得
※日本に在住していない方は、日本に住所があったことを証明する書類も必要になります。
②家庭裁判所への申立
③家庭裁判所での面談
④家庭裁判所からの書類の受け取り

※氏・名の変更届、パスポートの変更届、パスポートの受け取りは海外の日本国大使館、領事館ですることが可能です。

海外に在住している方が名前を変更するために、日本に来て改名手続きをするのは、かなりの負担となります。

弊所にご依頼頂いた場合、日本でお客様にして頂く手続きを次のようにすることができます。

ご依頼頂いた場合、日本でする必要がある手続き

①家庭裁判所での面談
※①の面談も海外在住の方は多くの場合、省略することが可能です。

海外在住の日本人の方で、氏・名の変更での労力を減らされたい方は、氏名変更相談センターをご活用ください。

複合姓の判例

過去の判例ではどのようなものがあるのでしょうか?
判例としては次のようなものがあります。

複合氏の判例

オランダ人夫と婚姻をした日本人女性が、夫婦双方の氏を結合した氏への変更を求めた事案において、国際化が進展してきている社会情勢、このような氏の変更を認めてもわが国の氏制度への支障は考えにくいことを考慮して、戸籍法107条1項に定める「やむを得ない事由」があるとして、申立を認容した事例。

平成6年1月26日/神戸家庭裁判所明石支部/審判/平成5年(家)780号

改名許可後の手続きについて

許可後の手続き

無事に改名することができた後はどういった手続きをする必要があるのでしょうか?
一般的には次のような手続きをする必要があります。

改名許可後の手続き

1.戸籍謄本、住民票の変更
※住所が日本にない方は、改名許可後の戸籍の変更届を本籍地の役所へ提出することになります。
2.マイナンバーの変更
3.健康保険、年金の変更
4.パスポートの変更
5.印鑑登録の変更
6.運転免許証の変更
7.銀行等の口座名義の変更
8.クレジットカード等の名義変更
9.不動産登記の変更
10.生命保険、医療保険等の変更
11.車検証、自賠責保険等の変更

名前変更後の手続きは「名前変更後の手続きを詳細解説」にも記載しておりますのでご参考下さい。

まとめ

以上、複合姓(ダブルネーム)についての記事を掲載させて頂きました。

国際結婚後、複合姓に変える場合、家庭裁判所の許可が必要になりますが、変更許可の要件は決して低くは無く、手続きには細かい知識が必要になります。

国際結婚後、苗字の手続きをご相談されたい方は初回相談無料で対応しておりますので、お気軽に司法書士事務所エベレストまでご相談下さい。

 

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