いじめを理由に名前を改名することはできるの？

学校などで名前が原因でいじめられている場合、そのことを理由に戸籍上の名前を変更することはできるのでしょうか？

この記事は「名前が原因でいじめられている場合の改名手続きのポイント」を掲載しております。

※次のような記事もございます。該当される方はご参考下さい。
「子供の名前の改名方法を0歳から18歳までの年齢ごとに解説」
「キラキラネームが理由でいじめられる割合は？」
「名前の読み方を変更するには？」

戸籍の名前を改名するには？

まず、結婚や離婚などの理由以外で戸籍の名前を変更するには家庭裁判所での手続きが必要となります。

例え、1文字だけの変更であったとしても家庭裁判所の手続きをしない限り戸籍の名前を変更することはできません。

そして、家庭裁判所から名前の変更を認めてもらうには「正当な理由」が必要となります。
例え、いじめられていたとしても家庭裁判所が認めなければ、改名は却下されます。

それでは、家庭裁判所から改名を認めてもらうに、どのように進めていく必要があるのでしょうか？

※家庭裁判所での詳しい改名手続き（費用・書類・期間・流れなど）の内容を知りたい方は「【完全版】苗字・名前の改名手続きの流れ」もご参考下さい。

改名許可を得るためのポイント

いじめを理由に名前を変更する場合、そのいじめの原因が名前であることを伝えていく必要があります。

いじめられていたとしても、その原因が名前で無いと判断した場合は、変更許可の可能性は低くなるものと考えます。

いじめを理由に改名するポイントとしては次のようなものがあります。

①名前が難読、奇抜、異性と間違えやすい

名前がキラキラネームであったり、難読、奇抜、異性と間違えられやすい場合、その旨を家庭裁判所へ伝えていくことで「正当な理由」があると判断されやすくなります。

また難読、奇抜、異性と間違えられやすいなどを理由として伝えていく際には、次の点がポイントとなります。

②申立人の年齢が高齢だと厳しくなります。また③については難読や奇抜などを理由に変更申立をしたにもかかわらず、変子後の名前も難読や奇抜だと難しくなります。
その他①～③のポイントについては「キラキラネームの改名手続きを丁寧に解説」にも詳細に記載しておりますので、ご参考下さい。

②通称名の実績がある

通称名（つうしょうめい）とは、「戸籍上の名前でない世間一般において使用しており、通用している名前」のことをいいます。通称名を省略して「通名」や「通称」と言われることもあります。

名前が奇抜であったり、難読であるなどの場合、通称名の実績が無く変更を認めらてもらう可能性は十分にありますが、この通称名を日頃から名乗っておくことで変更許可の可能性があがります。

高校生以下の学生の方は基本的に通称名の実績が３年ほどあれば、かなり認められやすくなります。

通称名の詳しい内容については「通称名とは？通称の使える範囲や通名実績などの改名手続きを解説」をご参考下さい。

③具体的ないじめの内容を伝えていく

申立をする人にとっては、少しつらいかもしれませんが、名前が原因でいじめられている場合、その具体的にいじめられている内容を家庭裁判所へ伝えていく必要があります。

主観的な内容にならずに、客観的にどのような出来事があったかを申立理由に記載していきます。

またいじめられた際の証拠（落書きされたノートや診断書など）がある場合、そのような証拠もできる限り提出していきます。

却下された場合

万が一申し立てが却下されてしまった場合は、どうすればいいのでしょうか？
方法としては次の方法があります。

詳細な内容については、「改名を取下げるべき？却下された場合は？」をご参考下さい。

改名許可後の手続き

無事に改名することができた後はどういった手続きをする必要があるのでしょうか？
一般的には次のような手続きをする必要があります。

「改名許可後の手続きを詳細解説」にも記載しておりますので、ご参考下さい。

まとめ

いじめを理由に改名する際のポイントを記載させて頂きました。

名前を変えることには勇気がいると思いますが、この記事を読まれた方の状況が少しでも好転されることを願っております。

ご自身で申し立てする際の具体的な申立理由の書き方はご依頼後のご案内となりますが、ご自身のお名前が改名ができるのかどうかの可能性など、弊所にご相談頂ければ無料でお答え致しますので、必要であればご相談下さい。