名前の読み方・フリガナを変更するには、どのような手続きが必要となるのでしょうか?
この記事では「各機関での名前の読み方・フリガナの変更方法」を記載しております。
次のような記事もございます。該当の方はご参考下さい。
「法改正:戸籍に名前の読み方が登録される?」
「読み方・フリガナの確認方法は?」
「読みはそのままで漢字だけ改名する方法」
目次
読み方、フリガナの変更手続き
役所での変更手続き
令和7年度の法改正前の現在、読み方・フリガナを変更するには、原則、市区町村役所での手続きが必要となります。
※令和7年度の法改正後は手続きが変わります。詳しい内容は「戸籍に名前の読み方、フリガナが登録される?」をご参考下さい。
ただし読み方・フリガナは、全ての役所において登録をされているわけではなく、地域によっては、登録をされていません。
そのため、住民票等にも読み方・フリガナの記載はされておらず、変更手続き自体が無い役所もあります。
一方で、住民票等に読み方・フリガナを記載し、変更手続きを設けている役所もございます。
その場合、所定用紙の提出や電話等により変更することが可能ですが、手続きの方法は役所によって異なってきますので、実際の変更方法は、お住いの市区町村役所へお電話等でご確認下さい。
家庭裁判所の手続きは必要?
戸籍上に登録されている苗字・名前の表記を変更する場合、家庭裁判所の手続きが必要となりますが、読み方・フリガナはもともと戸籍謄本に記載されていないため、家庭裁判所での手続きは不要です。
ただし令和7年5月26日以降、戸籍に読み仮名が登録され、その読み仮名を変更する場合、職権で読み仮名が登録された場合を除いて、家庭裁判所の許可が必要になってきます。
法改正後の詳しい内容は「戸籍に名前の読み方、フリガナが登録される?」をご参考下さい。
読み方・フリガナは自由に決めれるの?
役所に登録をする読み方は原則、自由に決めることができます。
※ただし令和7年5月26日の法改正により読み方は、原則、一般に認められているものでなければならない、とされる予定です。
戸籍の漢字を変えるための通称名の実績の一部として、変更後の名前の読み方で保険証などを発行されている方もいらっしゃいます。
ただし、お住いの役所によっては取り扱いが異なる場合もございますので、実際に手続きをされる方はお住いの役所にご確認下さい。
その他の読み方の変更手続き
パスポート
お名前の読み方を変更される方で注意して頂きたいのは、パスポートをお持ちの方です。
パスポートの読み方=ローマ字表記は原則変更できないようになっています。
パスポートのローマ字が変われば、別人として扱われてしまうからです。
しかし、例外的に別の読み方で社会生活をしていることが証明できれば、パスポートの表記を変更できる場合がございます。
例えば、住民票(フリガナ記載のもの)、銀行通帳、クレジットカードなど、その名前で生活していることが分かる書類をパスポートセンターに持参し証明することでローマ字表記を変更できる場合がございます。
ただし、そのような書類を持参したとしても、確実に変更ができるという訳では無い点にご注意下さい。
そのような方法で認められない場合は、家庭裁判所の許可を得た後に戸籍上の名前の変更とともに、読み方を変更するという方法もございます。
またパスポートのローマ字表記を変更した場合、一度入国したことがあり、指紋を取られたことがある国に再度入国をする場合、同一人物であるにも関わらず、表記が変わっているため、その説明をしなければならず、最悪の場合、入国ができないというケースもあるかもしれません。
保険証
健康保険について
会社員やその被扶養者の方が、健康保険被保険者証の読み方を変更する場合、まず会社員の方が事業主の方にその旨を伝え、事業主の方から年金事務所へ読み方・フリガナの変更があったことを届け出る必要があります。
提出先
…事業所の所在地を管轄する年金事務所
提出方法
…電子申請、郵送、窓口持参
提出書類…
変更(訂正)届、健康保険被保険者証
※提出する前に管轄の年金事務所へご確認下さい。
変更届出を提出することで新しい読み方が変更された健康保険被保険者証が交付されます。
国民健康保険について
国民健康保険被保険者証には、読み方・フリガナが記載されていない市区町村役所が多いです。
そのため、国民健康保険被保険者証に読み方・フリガナが記載されている方は、変更方法を市区町村役所へお問い合わせ頂きご確認下さい。
預貯金通帳・銀行口座
読み方を変更した際、銀行口座の振込み先も変更することができます。
手続きは、各銀行によって変わってきますが、必要となってくる書類は、一般的に次の通りです。
・通帳
・キャッシュカード
・銀行印
・本人確認書類
・名前のフリガナが変わったことを証明するもの(フリガナ記載の住民票、パスポート、保険証等)
名前のフリガナが変わったことを証明するものとしては、郵便物などは認められにくい傾向があります。
公的な書類などを準備して銀行に向かいましょう。
クレジットカード
多くのクレジットカード会社では、所定の変更用紙が送付され、記入した用紙を返送することでクレジットカードに記載あるローマ字を変更することが可能です。
ただし、クレジットカード会社の審査もありますので、必ず変更できるとは限りません。
戸籍上の名前を変更する場合
読み方だけでなく、戸籍上の名前も変えたい場合は、家庭裁判所の許可を得て変更する必要があります。
お名前がひらがなであったとしても、戸籍上の名前を変更するには、許可が必要となります。
詳しい手続きの流れや注意点等については、次の記事をご参考下さい。
氏・名の変更のお手続きの流れ
お名前変更許可後の手続き
改名の申立理由15事例!詳しく要点をご案内
以上、意外と知られていない読み方の変更手続きでした。