離婚後、子供の苗字は変えず、親のみ旧姓に戻すには？

離婚した場合、苗字を旧姓に戻したい気持ちはあるが、子供の生活環境を考えると子供の苗字は結婚時のままにしたいことがあると思います。

この記事は「子供の苗字はそのままで親のみ旧姓に戻す方法」について解説しています。

旧姓に戻す方は是非ご参考下さい。

離婚したら子供の苗字はどうなるの？

そもそも親が苗字を旧姓に戻すと子供の苗字はどうなるのでしょうか？

離婚届や復氏届で旧姓に戻る場合

離婚届や復氏届など親が役所の手続きだけで旧姓に戻す場合、親だけが結婚時の戸籍から出ていき、子供は元の戸籍に残ったままとなります。
また子供の苗字が自動的に旧姓に変更されることはありません。

家庭裁判所の手続きで苗字を変更する場合

離婚後、家庭裁判所の手続きにより苗字を旧姓に変更した場合、同じ戸籍にいる全員の苗字が自動的に旧姓に変更されます。
これは子供が成人しているかどうかに関わらず、同じ戸籍に子供がいれば子供の苗字も旧姓に変更されます。

子供の苗字を変えず親だけ旧姓に戻るには？

子供の苗字を結婚時のまま変えず、親の苗字だけ旧姓に戻す方法には次のようなものがあります。

①離婚時、子供に離婚相手の戸籍に残ってもらう

離婚当時から子供の苗字はそのままで親のみ旧姓に戻す事が決まっている場合、子供に離婚相手の戸籍に残ってもらうことで、子供の苗字をそのままにしておくことができます。

この方法は特に手続きが無いため、簡単な方法だと言えます。

②離婚相手の戸籍に入籍してもらう

子供に結婚時の苗字を名乗っている親の戸籍に入籍してもらうことで、子供に結婚時の苗字を名乗ってもらうことが可能です。

ただし、この手続きをするには「子の氏の変更許可申立て」が必要となり、場合によっては離婚相手の同意や離婚相手の再婚相手の同意が必要になる場合がございます。

③子供が分籍届出を提出し、親の戸籍から出た後に苗字を変更する

親が家庭裁判所の許可を得て苗字を旧姓に戻す場合、一緒の戸籍にいる子供の苗字も変わってしまいます。

そこで子供が事前に分籍届を提出した後や、結婚して戸籍から出ていった後に、親が旧姓に戻すことで、子供の苗字は変えず親の苗字だけ旧姓に戻すことができます。

ただし分籍届を提出できるのは18歳以上の人になりますので、ご注意下さい。

まとめ

旧姓へ変更する際に気を付けることや必要な手続きは様々あります。この記事が旧姓に戻そうと思われている方々の参考になれば幸いです。

※弊所では次の記事もございます。ご参考下さい。
「離婚後、子供が大きくなってからの旧姓に戻す手続きを解説」
「子の氏の変更手続きを丁寧に解説｜父の姓から母の姓へ変えるには？」
「離婚後、子供の戸籍を父親に残すメリット、再婚時の注意点を解説」
「旧姓に戻す人と戻さない人の割合は？」
「離婚後、子供の名前を改名するには？」
「離婚後の戸籍謄本を見本で解説」

弊所では家庭裁判所での改名業務を行っております。家庭裁判所の手続きがご不安な方や旧姓に戻すことについてお悩みがある方はお気軽にご相談下さい。